AIが仕事を奪う時代(!?)と アクティブ・ラーニング

AIが、仕事を奪う!? 人を支配する!?

「小学生が大人になる頃には、今ある職業の65%がなくなる」「2045年には、人工知能(AI)が、人間の知能を追い越す」などと言われています。

職業の話はデューク大学教授キャシー・デビッドソン氏、人工知能の話は未来学者レイ・カーツワイル氏が出した見通しをもとにした話で、世界的に大きな話題となりました。

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力も情報量もその処理能力も知能までも人間をはるかに凌ぐ機械が、「便利」なだけでなく、「職業をうばう」ことまでして格差社会を助長してしまったり、AIが自分で自分自身を改良し人間の予測や理解を超える進化をとげてしまう時(特異点)が来て、まさか人を支配することが起きてしまったり・・・!? そのような議論が、今、各所で繰り広げられているところです。

新しい時代に対応するためのアクティブ・ラーニング

「将来なくなる職業」については、オクスフォード大学教授マイケル・A・オズボーン氏の研究などがあります。たとえば、銀行の融資担当者、スポーツの審判、ホテルの受付係、ネイリスト、時計・カメラ・撮影機器などの修理工、塗装工、壁貼り職人、苦情処理・調査担当者など、アメリカの総雇用者の約半数の職業が、機械によって10〜20年後には自動化される可能性が高いと発表され、産業界に衝撃を与えました。これらの職業につく人々が、10年後、20年後に職を失ったり、職の変更を余儀なくされたりするとしたら・・・?

日本の教育改革で話題のアクティブ・ラーニングは、このような社会に対応できる人材を育成するための手段としても考えられています。子どもたちに、これまでのような、知識詰め込みを中心とした学習や、教室の前に立つ先生に与えられた課題をみなで一斉に教えられた通りに解くような動きをさせているばかりでは、太刀打ちできない時代がやってくるというのです。

教育界でも進むIT化

一方、社会でのIT化の波はとどまることを知りません。

先日5月18日〜20日の3日間、東京ビッグサイトで第7回教育ITソリューションEXPO(主催・リード エグジビション ジャパン株式会社)というIT機器を使った教育事業の展示会がありました。教育業界では最大規模のもので、今回の来場者は、教育関係者や学校など約3万人(5月23日発表の速報による)。私も会場を訪れましたが、授業内容に関わる展示や出展企業にいただいた数々の資料でも、これらの社会変動に関連する言葉や、「アクティブ・ラーニング」という語を、たくさん目にしました。

IT

ICTの活用とアクティブ・ラーニング

文部科学省からも「2020年に向けた教育の情報化に関する懇談会」の中間まとめが今年の4月8日に出されましたが、ICTを積極的に使っていくことは教育界の大きな課題のひとつで、アクティブ・ラーニングにも、その活用が有効だとされています。たとえば、さまざまなIT機器を活用することで、授業で扱える情報の質や量が格段に変わることなど想像に難くありません。ほかにもさまざまな効果を発揮するであろうIT機器は、アクティブ・ラーニングと相性が良いと言えそうです。

 RAKUTOの教室でも、インターネットを使って海外の生徒にリアルタイムで授業をしたり、各教室に設置されたパソコンとモニターでオリジナル教材の画像や音声を流したり、ディスカッションのための調べものをしたりというのは、何年も前から日常の授業の風景になっています。生徒のなかにも、タブレットやパソコンを駆使して暮らしている子どもも多く、コンクールで賞をとったり、マインクラフトというゲームソフトを使って歴史を学ぶ動画を作ったり、自力でアプリの開発をしたりの活躍などもしているほどです。

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大学開催『ロボットコンクール』でアイディア賞を受賞したRAKUTOの小学生が、作品を持ってきてくれたことも。ここからも学びが広がりました。

 

しかし、ただIT機器になじんだり、それらの使用に長けることが、そのまま将来の安泰につながるとは限りません。I職を奪われないためには、「機械を使う側」の人材になることが大事だとも言われています。どのような環境におかれても生きぬく臨機応変な、思考力や想像力、表現力や行動力、協働力など、クリエイティブな力を身につけることだと言うのです。

たとえば、これらの機械をできるだけ子どものうちには与えず、自然の育ちの体験に力を入れるという育て方をして、人としての生きる力を育もうとする家庭や教育団体もあります。どちらにしても、今は、「自然」な環境をつくることにも力を注ぐ必要があり、ただそのまま暮らすだけではそれもかなわないので、子どもたちの環境を、どう選んでいくかを、周囲の大人が考えあっていかなければならないでしょう。

 機械を「使う」から「共存」「共生」へ!?

この時代に、本当に必要な学びとは、どのようなものでしょうか。また、私たち大人は、今、何をどう考え、動いていったらいいのでしょうか。

今回の展示会でも、生徒の情報管理のシステムや電子教科書・電子黒板を使った模擬授業など「機械を使う」提案だけではなくて、「機械やロボットと人が共存・共生する」社会に対応するというような目線からの教育コンテンツや機器のお話も聞かれるようになり、新しい動きを感じました。

人が脳をアクティブにしていく学びの姿とは?

機械とともに叶えるアクティブな暮らしの時代が、もう到来しています。

(文・仙波 千恵子)

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